2015.12.27 竣工1年半後の外観。
今迄の小屋のつくりかたは真壁にこだわってきましたが、今回は真壁の精神性と野の建築というテーマでつくりました。
外観は真壁ではありません。
外断熱+付加断熱でQ値1.0にしています。
そよ風で十分に冬を過ごすことができます。
夏は窓を開けると風が通ります。
充分にこれで涼しい。
真壁の精神性とは たとえば電気配線ひとつとってみても美しく配線しています。 普通なら全く見えないところを見せています。
しかし見えることが棲む人を安心させるのです。
お風呂のシャワー水栓も給湯だけです。 混合もサーモスタットも使いません。 給湯器のリモコンで温度操作すれば十分です。
もちろん素材は無垢の木。 北信州の木を選んでいます。
丸太や梁はグリーン材です。 木材を安くうまく使うためです。
外壁も内壁も引きっぱなしの荒い板です。 いっさい塗装をしていません。 ワックスもかけていません。
庇があるので腐りませんし、自然と黒く風合いを出すはずです。
現場監督は38歳。 水道工事の上手な気立てのよいやさしい男です。
若いうちによい仕事を知って経験しいただき、今後もよい仕事を頼みたいのです。
棟梁もまだ42歳。 手加工しかしないというこだわりの大工。 よくできるし、丁寧です。
そのほかの職人もアンダー40歳。
僕はこのようなチームを組むことで,より質の高い建築が作れるようになるだろうと信じています。 どんな大工や職方にあたるかわからずの工務店や建設会社に工事を依頼するのはもうやめようと思っています。
顔の見える関係があってこそ設計図が引けます。
あの大工ならこんなことまでやれるだろう・・・ 彼なら必ず美しい納まりをしてくれるだろう・・・ こんな思いをしながら設計するのです。
名称 | 御代田の家 |
竣工 | 2014年 |
地域 | 長野県 |
設計 | 安田滋アトリエ |
施工 | 大畑建設 |
構法 | 木造在来工法 |
規模 | 地上2階 |
用途 | 永住別荘 |